静電気による災害とその防止対策
第4類の取扱いで注意すべき静電気。発生のしくみと、試験で問われる代表的な防止対策を整理します。
引火性液体である第4類危険物では、静電気の火花が着火源になり得ます。物理化学と火災予防の両面から出題される重要テーマです。
静電気が発生するしくみ
異なる物質が接触・分離・摩擦するとき、電子の移動によって一方が正、他方が負に帯電します。液体の危険物では、次のような場面で発生しやすくなります。
- 配管内を高速で流動させたとき
- 給油・注入で液体が飛散・かくはんされたとき
- 乾燥した環境で摩擦が起きたとき
帯電した電荷が逃げ場を失うと、放電(火花)が生じ、可燃性蒸気に着火する危険があります。
発生・蓄積しやすい条件
- 流速が速いほど発生しやすい
- 湿度が低いほど電荷が逃げにくく蓄積しやすい
- 電気を通しにくい液体ほど帯電しやすい
代表的な防止対策
| 対策 | ねらい |
|---|---|
| 接地(アース)する | 帯電した電荷を大地に逃がす |
| 流速を遅くする | 静電気の発生量そのものを抑える |
| 湿度を高く保つ | 電荷を空気中の水分へ逃がしやすくする |
| 導電性の材料・添加剤を使う | 電荷が移動しやすくして蓄積を防ぐ |
| ボンディング(連結) | 機器間の電位差をなくす |
試験でのポイント
- 「湿度を低くすると静電気対策になる」は誤り。正しくは湿度を高くする。
- 「流速を速くすると帯電を防げる」も誤り。速いほど発生しやすい。
- 接地は静電気対策の基本中の基本として頻出です。
まとめ:静電気対策は「逃がす(接地・加湿・導電性)」と「起こさない(流速を下げる)」の2方向。誤りの選択肢は、たいていこの向きを逆にしています。
ご注意:本記事は学習の理解を助けることを目的とした解説です。実際の受験・法令の運用にあたっては、最新の公式資料をご確認ください。